重度脳性まひ......コミュニケーション獲得へ50年の軌跡
きっかけは「勉強がしたいのか?」という従弟の問いかけでした。
重度の脳性まひの筆者が、実はずっと「学びたい」と思っていたことにそれまでだれも気
づかなかったのです。
「ともIII」は、21歳で都立府中療育センターに入所した筆者が、わずかに動く右足先を使
った点字式タイプライターで言語を獲得することから始まり、本人の努力と大勢の力に支
えられて表現手段をつぎつぎと手に入れ、そしてついにはインターネットを使ったリアル
タイムのコミュニケーションを実現していくまでの、50年間の歩みです。
【目 次】 ▼(クリックで表示)
はじめに
何もわかってもらえなかった頃
府中療育センターに入る
タイプライライターを始める
頭でタイプを打つ
菊池豊君との出会い
木村先生の言語訓練
自分のタイプライター
自伝を書く
ワープロと新しいトーキングエイド
西葛西と父の散骨
ワープロからパソコンへ
皆と合宿
メールを始める
言語のグループの勉強
センターの毎日、昔と今
冬の合宿
菊池豊君と群馬大学へ
母と妹の舞台
言語聴覚の日の講演
さいごに
中野さんの本に寄せて
「ともIII」発行に寄せて
障害一級の判定を受けた智子さんが文字でしゃべり出すまで
春の歌 |
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