「この地球(ほし)にすんでいる僕の仲間たちへ」(2005.10)
〜12歳の僕が知っている自閉の世界〜
10月始めに、この本が(株)エスコアールから出版されました。
東田直樹君という養護学校中学1年生とお母さんの美紀さんが書きました。
直樹君は中学生になった今も、会話でのコミュニケーションは出来ません。
「自閉傾向」の診断を受けた彼は、昨年「自閉というぼくの世界」(エスコアール)という絵本で心の中を表現した作品を発表しました。
直樹君は、幼児期にはぐくみ塾で「筆談」に出会い、
お母さんとの心の交流が図れるようになってから、たくさんの作品を書き始めました。
私は、どの作品も読ませて貰う度に心打たれるものがありました。
「こんなに内面が豊かなのに、日々の生活はとても大変で、お母さんも直君も辛い。」
同じような生きにくさを持ちながら、周囲の理解を得ることが難しい子どもたちは、私たちの周りにあまりにもたくさんいます。私は、そばで動き回る直君の姿を見つめながら、頂いた新しい作品を読む度にぼろぼろと泣きました。そんな私の顔を黙ってじっとのぞき込む直君は「鈴木さん大丈夫?」と語りかけているようでした。
「お母さん、直君の作品をもっと世に出そう」という私に美紀さんは笑顔で、「はい、実は色々なところに出しています。」と言われました。
「ステージママ」ならぬ「応募ママ」になった美紀さん(ごめんね)と直君との二人三脚で、直樹君は色々なコンクールで認められ、賞を頂くようになりました。
彼の作品はNHK宇都宮放送局と栃木県石橋町との共催で12月にミュージカルになって発表されます。また、グリム童話大賞2年連続受賞作品が小学館から、今までに書きためてきた詩が朝日新聞社より本になって発売されました。
「この地球(ほし)にすんでいる僕の仲間たちへ」と言う本は、上記の2冊とは違います。ここでは、直樹君自身の言葉で「自閉」という自分自身を見つめて書いています。
なぜ飛び跳ねるのか、目を合わせないのか、何度も手のひらから砂を落とすのか…。
そして、そんな直樹君に美紀さんはどんな思いで寄り添い、後押しをしてきたのか…。
添付されたDVDで直君の普段を見ることが出来ます。
この本は、同じような思いの子どもたちや、そんな子どもたちの支援者である方々にきっと共感していただけるでしょう。元気な後押しが出来るかも知れません。
どうぞ、子どもさんに読んであげてください。
はぐくみ塾でも色々な感想が聞かれます。また次の機会にお伝えしますね。